欲望ベイベー
第13章 幸せバカップル。
M side
仕事で迎えに行けない相葉ちゃんからの依頼で、翔くんがカズを迎えに行ったんだ。
過保護すぎだって翔くんは呆れてたけど、あんたもだよって心の中で突っ込んだのを良く覚えている。
N「んー・・・怒ってはないよ?」
「ホントですか?!」
N「うん、ホント。でもねぇ・・・」
「やっぱ怒ってます?!」
N「違うって。怒ってたのは俺に対してだよ。
俺、お前に甘えちゃったし?」
なにか思い出したのか、赤くなって黙ってしまった青年。
そんな事を気にもしていないカズが上目遣いで続ける。
あーあ、若いコ相手に無意識とはいえ可愛こぶるなよ・・・
N「ゴメンね?こんなおっさんに甘えられるなんてホラーだよな。笑」
「そんな事ないですっ!!
前も言いましたけど、ニノくんはめっちゃ可愛いですから!!
ウルウルな瞳も色白のすべすべのお肌も、声も仕草も何もかも!!
可愛すぎます!!」
M「あ、」
大声でカズを褒めちぎった青年の後ろに、腕を組んで立つ無表情の相葉ちゃん。
「うわぁぁぁ〜っ!!」
・・・ビビり過ぎだろ。
N「相葉さんっ♡」
ぴょんと跳ねる勢いで相葉ちゃんの元へ駆け寄るカズ。
A「随分熱烈な告白されてたなぁ。」
N「だって俺の親衛隊だし?」
親衛隊?!なんじゃそりゃ!!
N「こいつ、わざわざ相葉さんに挨拶に来てくれたんだよ?」
A「へぇ?」
コクコクと頷くのが精一杯の様子の青年。
相葉ちゃん、ちょっとは笑ってやれ。
「あ、あの、こないだ二宮さんと食事に行かせて頂きました!
相葉さんに支払って頂いたって聞いて・・・ありがとうございましたっ!!」
ああ、相葉ちゃんが払ったんだ。
カズは俺の物だって示してんだろうな・・・徹底してる。
独占欲の強さは翔くんに負けないな。
A「こちらこそ、にのと仲良くしてくれてありがとうね?」
やっとニッコリした相葉ちゃんだけど、目が笑ってないって・・・
余計こえーよ。