欲望ベイベー
第16章 プレプロポーズ。
真っ暗な部屋の中。
暗闇に慣れていない目では相葉さんの姿は全く見えない。
A「にの・・・」
耳元で甘く囁かれて、俺の思考はすぐにグズグズになってしまう。
愛されたい。
早く俺の体を可愛がってほしい。
N「ん、まーくん・・・」
相葉さんの首に絡み付いてピッタリと体をくっつけると、頭を抱えて相葉さんの唇に俺の首筋を押し付けた。
いやらしく舐めてよ。
早くお互いエッチな事だけ考えよう?
A「にの、」
首筋に唇を滑らせながらも、睦言ではないテンションで俺の名前を呼ぶ。
N「・・・なに。」
昂りを冷ますような事しないでほしいんだけど。
A「なに焦ってんの?」
N「・・・え?」
目の前で、相葉さんの綺麗な目が俺をジッと見ている。
ああ、目が暗闇に慣れてしまった。
相葉さんの顔も、俺の顔も良く見えてしまう。
A「にの、何かあるんだろ?腹に溜めてる事。」
言いたくない。
A「エッチして誤魔化そうなんて、可愛くないよ。」
N「・・・・・。」
可愛くない、て結構刺さった。
嫌だな、俺ってこんな傷付きやすかったか?
A「にの、」
勘弁してよ。
そんな真面目な顔しないで。
俺は今そんな雰囲気望んでないんだ。
答えなんて要らない。
俺疲れてるんだよ。
N「・・・エッチする気無いならそう言えば良いじゃん。」
相葉さんの首に絡めていた手をほどいて、1人でベッドに横になった。
なんかマジで疲れてるかも。
A「おい、にの・・・」
N「・・・別に何もないって。さっきは怒って悪かったよ。ごめんね?」
A「何で隠すんだよ。言えよ、言ってくれよ。」
N「ちょっと、」
馬乗りになった相葉さんが、俺を見下ろす。
N「・・・エッチしてくれるの?乱暴にしても良いよ。」