欲望ベイベー
第17章 大野さん。
O side
2人いっぺんに聞いた方が良いと思っていた俺の考えは、まぁ間違ってはいなかったと思うよ。
これまでもあいつらの背中を押してやった事はあったし、何かあれば力になってやりたい。
なんせ、大事なメンバーだ。
O「でもなぁ・・・」
今回の件、難しくねぇか。
お姫様2人に突きつけられた難題。
とびっきりのプロポーズ
鈍感王子からの愛の言葉
O「・・・無理だろぉ。」
明らかに俺の良さが発揮できる題目ではない。
むしろ苦手分野と言っていいかもしれない。
S「智くん、どうしたの?」
N「なんか考え込んでるなんて珍しいじゃん。」
おめーらのせいだよ。
O「ほんっとに次から次へとお前らはもう・・・」
SN「「はぁ?」」
どうしたもんかなぁ・・・
腕を組んで、天井を仰ぐ。
とりあえず考えてみようかと思ったが、良い案が浮かんでくる気配はない。
何か思い付く時ってのは、分かるもんなんだ。
たぶん今はどうやったって名案は出てこないだろう。
O「・・・プロポーズねぇ。」
テーブルに放りっぱなしだったコーヒーに手を伸ばす。
O「・・・愛してる、ねぇ。」
松潤の場合、言葉っつーか、たぶん・・・
小難しいこと考えちゃってんだろうな。
ニノも小難しいヤツだけどな。
翔くんも相葉ちゃんも大変だ。
まぁ、その苦労に見合うだけの姫君なんだろうけど。
O「・・・不味い。」
俺のコーヒーは口をつけないままとっくに冷めてしまっていた。