欲望ベイベー
第20章 結婚式。
A side
A「お疲れ様でしたーーー!!」
間に合わねーーー!!
思ったよりも機材トラブルが長引いてしまい、すでに約束の時間になってしまっている。
ヤバイヤバイヤバイ。
スマホには翔ちゃんとおーちゃんから何度も着信があった。
きっともう皆揃ってるんだ!!
とりあえず大急ぎで向かわないと・・・
A「あれ?!」
タキシードが無い!!
楽屋に置いていたタキシードを入れた紙袋が、まるまる無いぞ?!
A「ねぇ!ここにあった紙袋は?!」
「え?それならさっきスタッフさんに・・・
なんかの衣装ですよね?」
A「あれ俺の!!」
「え?白のタキシードでしたよ?!」
A「う・・・ちょっと、知人のパーティ用の・・・」
「すみません、まさか相葉さんのだとは・・・
探しておきます。」
A「今日持って帰りたいんだけど。」
「どこに運ばれたかも分かりませんので・・・」
A「探してくる!!」
ダッシュで手当たり次第スタッフに尋ねるが、俺のタキシードの行方を知っている人はいない。
A「もぉーーー!
何で俺ってこんなうまくいかないんだよ!」
せっかく素敵な場所を用意してあるのに・・・
私服じゃ雰囲気出ないじゃん!
腕時計を見ると、もうタイムアップ。
このままだと大遅刻だ・・・
もうタキシードは諦めるしかない。