欲望ベイベー
第20章 結婚式。
A side
A「はぁ・・・」
「相葉さん!!」
こちらへ走ってくるマネージャーが、腕に大荷物を抱えている。
A「え?!なにそれ!!」
「借りてきました!!
タキシードは見つからなかったんですけど・・・
もしご友人のパーティに使えそうなものがあったら。
すみません、代わりになるものなんて無いかもしれませんが・・・」
息を切らしながら俺に何度も頭を下げるマネージャー。
撮影に使う小道具を借りてくるなんて、良くできたな・・・
でも、使えそうなもの発見♪
A「ありがとう!!借りてくね!!」
俺のためにスタッフに無茶を言ったであろうマネージャー。
後日俺も一緒に怒られてあげるから!!
再び全力ダッシュで駐車場に向かい、車に乗り込むと勢い良く発進させた。
安全運転でぶっ飛ばしてくぞ!
ふと車内の時計に目をやる。
A「・・・・・大遅刻確実ーーー!泣」
どうか、結婚式がうまくいきますように。
A「もう!赤信号ばっかじゃん!泣」
今日の俺はどこまでも運が無いらしい。
雲行きまで怪しくなってきて、イライラしながら空を見上げた。
早くにのの可愛い笑顔が見たい。
花のように可憐な笑顔を。