欲望ベイベー
第21章 翔くんの愛。
M side
まぁ・・・
これからも憧れのカップルにライバル意識は持つと思うけどね?
S「実は、雅紀に合同で結婚式をしようって誘われてたんだ。」
M「え?!」
S「勝手に断った。ゴメン。」
M「そうなんだ・・・」
なんで断ったんだろう。
S「結婚式はいずれする。
今回は急すぎて俺の計画はとてもじゃないが間に合わなかったからな・・・」
M「・・・・・・・計画?」
なんか聞くのがこわい。
きっとまた・・・
S「やるなら盛大な方が良いだろう?
お互いの両親も呼びたいしな。
ハネムーンの候補すら挙げれてないんだ。
最低でも準備期間に半年は必要だ。
いや・・・お互い忙しいから、1年はみといた方が良い。」
M「ちょ、ちょっと、」
S「あ、もちろん勝手に話を進めたりしないぞ?
式の内容はお前に任せても良い。」
ほら、また始まった・・・!!
翔くんのややこしい所!!
付き合い出した当初は良くこれでケンカしたっけ・・・
M「・・・いや、基本的には翔くんに任せるよ。」
でも、俺ももう翔くんの扱いにはだいぶ慣れた。
突っ走っていく翔くんについていけば良い。
何があっても、翔くんと一緒なら大丈夫。
S「潤、」
M「なに?」
S「一緒に暮らそう。」
そっと、手を繋いだ。
愛してると言ってくれない男の手とは思えない程、優しくてあったかい。
今際の際に、か。
重いよね、翔くんの愛って。
M「・・・いいよ。」
S「ホントに?!」
俺の方へ体ごと向いて、嬉しそうに笑う。
M「うん、一緒に暮らそう。」
S「潤・・・ヤバイ、嬉しいよ。」
M「俺も・・・」
翔くんが俺の頬に優しく触れる。
もっと翔くんを感じたくて、その手に俺の手を重ねて目を閉じた。
M「・・・好き。」
ずっとずっと、何十年経ったって変わらないよ、この気持ちは。
だから・・・
いつか絶対言ってもらうんだから。
最高の“ 愛してる”を。