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ファンタジー短編集

第1章 魔法少年VS山賊少年

「賊の仲間が赤髪の奴にやられてなぁ。偶々、町でお前を見てな」

 シェリスはニヤリとした。

「残念だったな。そいつは俺じゃねぇ。賊て、チビ何者なんだ?海賊か?」

「いや、山賊だよ」

「どーせ、下っ端だろ?」

「うっせー」

 2人の間に緊迫した空気が張り詰める。

「とにかく俺じゃねぇ。悪いな」

 ベルは、そう言うと帰ろうとする。

「そうはさせるか!嘘かもしれねぇ。そんなお前を生きて帰すわけにはいかねぇ!!」

 シェリスは、本気でベルにつっかかっていく。

「ちっ。そっちがその気なら仕方ねぇ、戦うしかねぇな」

 ベルは本気の顔になった。シェリスは剣を抜く。ベルに剣を向けて、襲いかかる。

「Defense」

「っ……剣が入らねぇ」

 シェリスはキツく押す。しかし結界を張られていて、剣がベルに刺さることはない。

 シェリスは顔を歪める。

「とどめだっ! Ice」

 ベルがそう唱えるとシェリスは、顔以外氷に閉じ込められた。

「つ……冷たい」

 シェリスはさらに顔を歪めた。

「相手が悪かったな。殺されねぇだけマシと思え」

 ベルはもの凄い気迫で言った。

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