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ファンタジー短編集

第2章 山賊キューピット

「彼女とデートですかぁ?」

 前から声が聞こえてベルは正面を向く。そこには小柄で緑の軍服を着た少年、アルバート・シェリスが立っていた。

「いきなり何だ?」

 ベルはシェリスを睨む。

「俺のこと覚えてないのか?」

「あぁ……あん時のチビガキか」

「チビガキじゃねぇっ!」

「ベル、この可愛い子は誰?」

クリスティーネがベルに聞く。

「前、おつかい頼まれた時に絡んで来た奴」

「そういえば、話してたわね」

「かっ……可愛?」

 ベルとクリスティーネが話をしている横でシェリスは戸惑っている。

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