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ファンタジー短編集

第2章 山賊キューピット

「で、なんの用だ?」

「あの時のリベンジをしに来たっ!」

 シェリスは剣をベルに向けた。

「クリスティーネ、下がっとけ!」

「えっ……あ、はい」
 クリスティーネはベルの気迫に押され後ろに下がった。

「かかって来い」

 ベルの言葉を合図にシェリスは飛びかかる。

「Barrier(バリア)!」

 ベルの周りには薄い膜が現れる。剣がベルに刺さることはない。

「ちっ」

 シェリルは舌打ちをするとニヤリとした笑みを浮かべた。その瞬間……。

「きゃあっ!」

 クリスティーネの悲鳴が聞こえる。

「へっ?」

「この女を捕まえた。どうする?」

「クリスティーネに何する気だ?」

「さぁ……」

 シェリスは首を傾げ、クリスティーネに剣を向けている。

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