テキストサイズ

かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第28章 BLUE BIRD

思わぬ呼び掛けに

ドキッとした



〃なんで・・・?〃



物音ひとつ立ててねぇぞ俺?










『ゆぅちゃん…?・・・いるの?』






『・・・』






応えるな・・・応えたらダメだ






身勝手な俺でも

マリアに会ってはいけない

そんな自制心だけははたらいていたから





『・・・』



『・・・』





俺は…マリアが呼ばなくなるのを待った













『っ・・・いたい…、オナカが痛いっ…』




『・・・!?』



〃え・・・?〃






『いたい…~、いたいよ…っ』








マリアの声に、俺は
本能のように反応して

ガバッと思い切り
病室に顔を出していた







『マリア…っ?!・・・大…っ』











『・・・~』









『……丈夫・・・・・・か?』











・・・





おい・・・?









『ふふっ・・・やっぱり、ゆぅちゃんだ♪』







俺の方を向いてるのは




ベットの上で腹を抱えて(る、フリ)

ニコリ(ニヤニヤ…?まではいかないか)と

笑ってるマリア










『マリア・・・テメェ・・・(苦笑)』









『ふふふ……だって

ゆぅちゃんが無視するから』








『あのなぁ・・・(汗)』


〃てか、なんでわかるんだよ…?!〃






『仮病なんか使ったの初めて(笑)』








『あぁ・・・そう?(汗)💧』











『ずっと…待ってたのに…

もう、来てくれないかと思った』









『・・・。あぁ……ごめんなマリア』








『クス・・・ウソ(笑)』








『は・・・?(汗)』




なんか…おちょくられてねぇ俺?(笑)















『ごめんね、ゆぅちゃん…

気付いてたよ・・・

毎日…来てくれてたこと』






『・・・』






なんとなく……〃察してる〃のだ、と

マリアから伝わってきた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ