かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第28章 BLUE BIRD
『うん・・・』
俺はマリアの話を聞き終えて
一言だけ……うなずく
〃良かったな〃
〃これで安心だな〃
元々は…こうなるはずだったのに
そんな言葉もかけられない
それは〃あの時〃と…
状況が変わってしまったから
マリアに…こんな残酷な
現実が、つきまとってしまったから
変えられない現実の中で
俺が泣こうが喚こうが
・・・謝ろうが
マリアに何も生まれない
マリアから…笑顔は勿論
立ち直ろうとする元気さえ、奪うだけだ
気まずい…そう言ってしまえば、それまで
だから俺は
俺とマリアは
どちらからともなく…普通に
危機感も…何事もないように
しまいにはケラケラ笑いながら
散歩したり
一緒にメシ食ったりして過ごした
お互いに…決して
迫る時の
〃その話〃だけはせずに・・・
『あ、カレーパン♪ちょうだい(笑)』
『なにぃ?!病人は病院のメシ食えって』
『ひとくちだけ・・・(笑)』
『ったく、しゃーねぇな(笑)』
こんな日(とき)なのに
マリアといる時間が楽しくて
一緒に吸う空気が…美味くて
俺は、現実逃避してた気さえする
〃話は…それだけ〃・・・マリアの言葉は
そして、俺自身は・・・果たして
本当に、そうだろうか
そんな…一抹の葛藤を抱えながら
俺はマリアと
その、最後の日(とき)を過ごした
俺はマリアの話を聞き終えて
一言だけ……うなずく
〃良かったな〃
〃これで安心だな〃
元々は…こうなるはずだったのに
そんな言葉もかけられない
それは〃あの時〃と…
状況が変わってしまったから
マリアに…こんな残酷な
現実が、つきまとってしまったから
変えられない現実の中で
俺が泣こうが喚こうが
・・・謝ろうが
マリアに何も生まれない
マリアから…笑顔は勿論
立ち直ろうとする元気さえ、奪うだけだ
気まずい…そう言ってしまえば、それまで
だから俺は
俺とマリアは
どちらからともなく…普通に
危機感も…何事もないように
しまいにはケラケラ笑いながら
散歩したり
一緒にメシ食ったりして過ごした
お互いに…決して
迫る時の
〃その話〃だけはせずに・・・
『あ、カレーパン♪ちょうだい(笑)』
『なにぃ?!病人は病院のメシ食えって』
『ひとくちだけ・・・(笑)』
『ったく、しゃーねぇな(笑)』
こんな日(とき)なのに
マリアといる時間が楽しくて
一緒に吸う空気が…美味くて
俺は、現実逃避してた気さえする
〃話は…それだけ〃・・・マリアの言葉は
そして、俺自身は・・・果たして
本当に、そうだろうか
そんな…一抹の葛藤を抱えながら
俺はマリアと
その、最後の日(とき)を過ごした