かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第28章 BLUE BIRD
自宅に戻った俺は
散らかった部屋の真ん中で
電気も消さずに朝まで寝ていた
『・・・』
〃夢じゃ・・・ねぇな〃
現実が受け入れられないような
逆に何も感じないような
空虚な感覚で起き上がる
マリアを・・・見送った
お互いに、別れを告げて
悔いは・・・残らないかもしれない
だけど、晴れやかな気持ちなんかで
あるはずはない
『フゥ・・・』
目を…背けていても仕方ない
やるべき事は…やらねぇと
俺は無造作・・・無気力に
部屋を片付け始めた
ゴミを捨てに出て戻ったばかりだと言うのに
広告やらゴミの詰まって溢れた
ポストが目に入る
〃ざけんなよなぁ・・・かったりぃ〃
まぁ、引っ越し前なんて
労力を要するのは当然だ
新たにゴミ袋を出して
何日も開けてない
パンパンのポストから
中身を取り出して
どんどん捨てていく
バサバサ……バサ
目にも止められずゴミと言われて
バサバサ捨てられる広告やDM
これも全部
誰かの仕事で成り立ってんのにな…?
なんて、感傷に浸るように
ポストを片付ける
バサッ・・・
『ん・・・?』
大量のチラシに混じって
一際、目につく…というか
その重みで床に落ちた
一通の・・・封筒
『・・・』
あわや捨てちまう所だったそれを
俺は何の気なしに拾い上げた
『・・・え・・・?』
宛先は・・・もちろん俺
同じ封書でも
請求書やダイレクトメールとは異なる
手書きの・・・文字
どこか親しみを感じる
見覚えのある筆跡に
俺はすぐに裏面を見て
その差出人を・・・確かめた
『・・・!?』
〃マリア・・・〃
散らかった部屋の真ん中で
電気も消さずに朝まで寝ていた
『・・・』
〃夢じゃ・・・ねぇな〃
現実が受け入れられないような
逆に何も感じないような
空虚な感覚で起き上がる
マリアを・・・見送った
お互いに、別れを告げて
悔いは・・・残らないかもしれない
だけど、晴れやかな気持ちなんかで
あるはずはない
『フゥ・・・』
目を…背けていても仕方ない
やるべき事は…やらねぇと
俺は無造作・・・無気力に
部屋を片付け始めた
ゴミを捨てに出て戻ったばかりだと言うのに
広告やらゴミの詰まって溢れた
ポストが目に入る
〃ざけんなよなぁ・・・かったりぃ〃
まぁ、引っ越し前なんて
労力を要するのは当然だ
新たにゴミ袋を出して
何日も開けてない
パンパンのポストから
中身を取り出して
どんどん捨てていく
バサバサ……バサ
目にも止められずゴミと言われて
バサバサ捨てられる広告やDM
これも全部
誰かの仕事で成り立ってんのにな…?
なんて、感傷に浸るように
ポストを片付ける
バサッ・・・
『ん・・・?』
大量のチラシに混じって
一際、目につく…というか
その重みで床に落ちた
一通の・・・封筒
『・・・』
あわや捨てちまう所だったそれを
俺は何の気なしに拾い上げた
『・・・え・・・?』
宛先は・・・もちろん俺
同じ封書でも
請求書やダイレクトメールとは異なる
手書きの・・・文字
どこか親しみを感じる
見覚えのある筆跡に
俺はすぐに裏面を見て
その差出人を・・・確かめた
『・・・!?』
〃マリア・・・〃