かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第28章 BLUE BIRD
もう十分幸せだったはずなのに
私は欲張りでした。
〃この人を幸せにしたい…〃
私も……私が、この人を幸せにしたい、と
願ってしまいました。
あぁ…神様なんて、いないんだな
そう嘆いてきた今までの私と
あぁ、やっぱり…神様は見ているんだ
と思う、今の私
今の私は…私自身の身に起こった
私の身体…辿り着いた先を見てそう思います。
受け入れる…と言うのかな?
これは当然のことだな、と思う
素直な気持ちの私がいます。
だから、これは…念のため
本当に念のために言っておくのだけれど…
ゆうちゃん?
私の事を…気に病んだりしないでね。
最大にして唯一の…私の心配事です。
ゆうちゃんのことだから
「自分のせいだ」~とか
「何か償わなければ」~なんて…
自分を責めたりしていないだろうか?
・・・まさかね?(笑)
まかり間違っても
そんなこと、してないよね?
責めたりしてたらダメだよ?ゆうちゃん。
あなたのせいでは、ないのです。
絶対に、ないのですから。
あなたを幸せにしたい、なんて
欲張った私は
結局、あなたを幸せにすることも
共に生きることさえも出来なかった。
情けないけれど…分相応な
私らしい結果にさえ思えます。
なぜかそれを心のどこかで受け入れ
結果に甘んじている私でもあります。
それは私の、無責任
身勝手と言うものだけれど…。
そんな
そんなどうしようもなく勝手な私だから
きっと
今も…これからも
あなたを愛すると思う…。
愛してしまうのだと…思う。
共に生きれなくても
並んで歩む事が出来なくても
その人を
愛し続けることは…できる。
受け入れられなくても、許されなくても
誰かに…世界中の人…全宇宙の人に
咎められても、うしろ指を指されても
それでも、やっぱり
私は、あなたを愛しています。