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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第7章 守りたい・・・

『それでその鳥を…』


『うん・・・羽広げて飛んでった。
やっぱり寂しかったけど
よかったかな…って思ってる。

ぁ……もちろん、彼には
たっぷりイヤミ言われたけど(苦笑)』


マリアがチロっと舌を出して
少し笑った。


『ハハハッ……。でも…運の良い
飼い主に恵まれた小鳥だったな?』


『…責任放棄ともとれると言うか(苦笑)
どうだろうね?

幸せに…なってくれてると良いな
とは、未だに思ってるけど。

思い切り飛んで…自由に』




『・・・それは
マリアもなんじゃねぇの?』




『え・・・?』






狭い・・・無法地帯な社会


鳥かごみたいな・・・小さな社会から

自由になりたいのは・・・



自由に羽ばたきたいのは

マリア自身なんじゃねぇのか・・・。





『いや・・・べつに』








『~~。…ところでゆぅちゃんは
今日は、どうしたの?
こんなとこまでわざわざ…
よく来るの?』



あ・・・

当初の目的がすっかり
ぶっ飛んでたぜ。



『初めて来た。

どこに何があんのかわかんねぇ
ここ広すぎ・・・。

会社の行事があってな。
道具調達しないといけねぇんだ』




『あは…そうだよね
慣れたら色々揃って便利だけどね♪

何探してるの?
私、大体の物の所在わかるよ』





まさかの
予想を打にしない出来事だったが

マリアに買い物を手伝ってもらった。

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