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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第8章 ゆるされぬ想い・・・

『…頑張れよ。これからは
〃自分のため〃にさ』


『うん・・・。っ』





や…俺べつに

泣かそうと思ったワケじゃ。






『若いのに・・・っ
しっかりしてるなぁ、ゆぅちゃん…』




『大して違わねぇだろうが…』




『んー…でもそれは…
それが・・・外の世界を見てきた人と
私との違いかな…って思う』









『大丈夫・・・お前
バカ真面目そうだから

俺なんかより絶対
社会的需要あるぜ(笑)

踏み出したら
案外すぐに馴染むんじゃねえかな』






『何をおっしゃる…(苦笑)

~~フゥ。長期戦になるかなぁ…。

気付いたら
おばあちゃんになってたりして』






『マリアは可愛いから♪
世の中がほっとかねぇよ(笑)

自由になったら
そこも自由だ

明るい未来を想像して
前向きにいけよ♪』








『っ・・・。・・・』








え・・・?



なんか俺


マズイこと言ったか?






マリアが顔を赤くして
帽子を深くかぶり直した。




『・・・。ま、となれば?
腹ごしらえだな!…(笑)』




とりあえずごまかして…
並んで道を歩いた。




『コンビニ…行くの?』

『ん?…あぁ』





『良かったら…ごはん
私が作ってもいい?』





『・・・?』





『暇もて余して…居候してるのも
ナンなので・・・』






『ふふっ…』




俺は進路変更して
コンビニを通りすぎて

マリアと近くのスーパーに向かった。




『ゆぅちゃん基本、外食?』

『そんなモンだって』





『ねぇねぇ、コレ買ってもいい?』

『おぅ、好きなもん買いな』







なんだかな…


なんで俺・・・




ちょっと〃楽しい〃とか
思ってんだろ…。

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