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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第12章 戻れない道・・・


だから・・・俺は


ウダウダ言ったり

オドオドすんのは・・・




もうやめにするぜ?





そんなんじゃ…この先

やってけねぇからさ。





『シノくん~♪昨日、一緒に
○宿歩いてたオンナはだぁれっ?(笑)』

『・・・』





そうそう…こんなさ

やかましいバカ女がさ
ギャーギャーと・・・




っとと・・・



コホン…

このように

大変にぎやかなご婦人が
明るく振る舞ってらっしゃるのをさぁ(笑)




そんな…ありきたりな冗談なんかをさ




『ん~?新○?・・・
表○道なら行ったけどな?昨日

あ~…
○阪から来たオンナと?(笑)』





軽くあしらえるように
なってかねぇとな…。




『え"っ!?大○!?
シノくん遠距離でいたワケぇ~~~?!』





『ぷっ・・・ミユちゃんさぁ~
人にジョークふっかける割りに
ジョーク返されると引っ掛かるよな?(笑)
ごちそうさん~♪ハハハ』



くだらねぇ冗談に

一々うろたえたり

真っ正面から受けてらんねぇんだ。



例えそれが、時に

故意でも偶然でも

事実を言われたとしても

「そうです」

とは、言えないんだ。




マリアが…自由になる日までは。






嬉しい、楽しい…幸せ

人に話して、のろけて

ケンカして、愚痴って…なんて


そんな


普通の恋愛みたいには
できねぇんだ。













それが

誰にも言えない・・・俺らの事、だから。





戻れない道・・・

そこに立った俺らだから・・・。




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