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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第2章 家出・・・デスカ??

『どうした?入りな?』


玄関のドアを開けて
俺は震える女の子を招き入れた。


躊躇ってる・・・のは
まぁ当然か?


ブルブル震えて・・・





って…それは
寒いからか




帰宅して、室内に入ったとは言え
誰も待つ者もいない家は

それこそ凍えるほど寒いモンだ。





ピ・・・





ソッコーで

エアコンのスイッチを入れる。








って・・・






寒みぃだろうがっ!?

暖房の意味ゼロじゃねぇかよ!

とっととドア閉めろやお前!!?







女の子は靴も脱がず…


あ、それは最初から履いてないか。


玄関から先・・・

中には入らずに


突っ立っていた。






フゥ・・・






なんて…声かけんのが
ベターなのかな?





『とりあえず・・・入りな?』

『・・・』



ハァ……

なんて言ったら
安心してくれんのかな?



〃なんもしないから〃


こりゃ・・・逆効果か?


うーん・・・



『風邪ひくぞ?マジで』




警戒……するのは
まぁ当たり前だろうな
女の子だし。


でも言っとくがな
警戒してんの俺も同じだかんな?!

お前がどこの誰だかも
わかんねぇしさ


女・・・って点以外は
不明点・・・不審点だらけだぞ?

俺だって
躊躇ってないワケじゃねぇんだぞ!?





『なぁ・・・部屋、暖まんないからさ』





俺はドアの開いたままの玄関に戻って
震えて下を向いている
その子の前に立ち、決断を迫った。




べつにいいぜ?


〃暖をとる〃のか・・・

〃凍死〃をとるのか・・・


お前が決めればいいじゃん?







別に俺は強制してねぇよ?
(ほぼ強制的に連れてきたけど)

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