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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第2章 家出・・・デスカ??

ちょっと(かなり?)

空回りした感の隠せない俺は

なんか気まずい・・・



『あ・・・いいから。大丈夫』

『でも・・・』





『いいから。
~…ぁ、ちょっと待ってて。』




女の子がドアを閉めたのを確認して
俺は洗面所に走った。






ジャー・・・




ジャバジャバ・・・





冷てぇ・・・




冬ってさ
ガスのスイッチ入れても
しばらくお湯出なかったりしねぇ?

あれしんどいんだよな。

さみぃのにさ。






キュっ・・・。







『ホラ・・・』

『・・・』





水・・・じゃ気の毒だ

これ以上、冷えるのはさすがに。



お湯で絞ったタオルを持って
玄関に戻った。



『とりあえずそれ使って?』

『あり・・・がと』






フキフキ・・・




足を拭いて



女の子は



ようやく・・・



本当にようやく



家の中に



足を踏み入れた。

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