
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第13章 望んでも・・・良いの?
俺は、そんなマリアを見つめたまま
腹の中はめちゃくちゃな
怒りや・・・あるいは嫉妬心で
熱をこみ上げさせていた。
マリアをこんなにした
あの男が
めちゃくちゃ憎い・・・。
俺は
自分の行いを棚に上げて
めちゃくちゃに憎悪を積もらせていた。
マリアは・・・
見えないところに
心の傷を負いすぎている。
本人も…わからないような所にまで。
それが、さも
〃普通だ〃
〃当たり前だ〃
なんて、植え付けられて…
わからなくなってる・・・。
