かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第14章 薄汚いこと・・・
ピンポーン・・・
『・・・』
・・・ピンポーン
『・・・?』
ピン・・・ポーン
・・・おいっ?!
(苦笑)
家に居るっつったろーがお前~~?!
『…ったく?』
俺はスマホを出して
不在のマリアに電話を・・・
『ん?…あぁ、おとなりさんやったら
多分あっこの
コインランドリーちゃいます~?』
『・・・?』
マリアの家のドアの前で立ち尽くしてると
見知らぬ男に声をかけられた。
…いかにも
チャラそうな若い男。
マリアより格段に
このボロアパートが似合いそうな(笑)
『ぁ・・・え~と?』
『そこに住んでる~…髪の長い
オネエサンちゃいます?
オレそこのランドリーで、よう会うんで
多分そうちゃうか~と思うて♪』
『ぁ・・・そうですか、どうも…』
隣人に会釈して
俺はさっさと場を離れた。
なんで…?
理由・・・という理由はないが
あまり公の場で
マリアと関わりがあるとは
思われない方が望ましい。
ましてやマリアの家の前だし
咄嗟に
なんか、マズイ
そう思ってしまった。
俺は電話せずに、男の差した
コインランドリーに向かってみた。
あそこか・・・?
・・・。
てか・・・
いたいた・・・(笑)