かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第2章 家出・・・デスカ??
泣くんじゃ・・・ねぇよ
とも言えず・・・。
俺はさっさとシャワーを浴びた。
寒っ・・・
お湯の温度ガンガン上げて
シャワー浴びまくった。
俺も、かなり冷えちまったんだよ
まぁ・・・アイツ程じゃ
ないけどさ。
『シャワーだけど…風呂入る?』
思えば先に入れてやれば良かった
とも思うが
部屋の隅っこで膝抱えてるそいつに
提案した。
一瞬、迷って
〃ううん〃
と返事がきた。
少しは…暖まっただろうか?
俺はそいつの前に
ドカっとしゃがんで
改めて顔を見た。
うん・・・
唇の色は・・・マシになってる。
ところで~…
『ぁ・・・の』
って
お前が喋るんかい~~……。
まぁ、いいけどよ。
『うん…?』
『ごめんなさい・・・迷惑、かけて』
フフン・・・
あぁ・・・
まったくだっ!?
(笑)
なんかちょっとだけ
笑えてきちまってさ
ギャーギャーわめかれたりしたけど
根も葉もない悪態はつかれたし?
(初めて言われたぞ?チクショウ)
あ~~…
痴漢呼ばわりまでされたしよ?
あれは・・・
やっぱこいつ
半狂乱ていうのか
必死だったんだろうな。
って
ちょっとホッとしてたんだよ俺・・・
今、目の前にいるのはさ
そんな姿は微塵もない
いたってフツーの
……てか
どっちかって言うと
おとなしそうな
女の子だからさ・・・
あ・・・
ぶっちゃけ
チョット?
いや
結構な
カワイコちゃんのね。