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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第14章 薄汚いこと・・・


ジタバタ・・・ジタバタっ

苦痛のあまり
マリアの脚は男を拒んで動き続けた。



『エエ加減におとなしくせんかい!
出来ひんやろ!ボケぇっ!!

オマエのダンナに
居場所バラしたるぞ!?

それでもエエんかっ!!?』






ビクっ・・・!





マリアが思わず震えあがり
動きを止めた。





この男は…一体なぜそんなことを

どこまで知っているのか?

出任せを言っているワケではないのか…?



マリアは二重にも三重にも

ひたすら恐怖に怯えた。




『フン…黙って股開いて
じっとしときぃ・・・この淫乱女が』


『・・・。』



〃ブキミなくらい…あの人と…

やることが一緒・・・〃







『フフ…暴れるんは勝手やけどな?

もうひとつ…ええ事おしえといたるわ。

ここのヤツらなぁ…
なんでか知らんけど、毎週

この時間は誰もおらんねん。
ついこの間までアンタもそうやった。

今日は大家もいてないしな?』



『・・・っ』



単身者ばかりの古いアパート。
仕事だったり等でほとんどの住人が
不在な時間も多いようだ。




『つまり…今の時間帯…
この建物には

アンタとオレしかおらへん。
…フフっ、意味わかるな?♪』





『~~~~…』





『ホンマのホンマに…誰も来んし

誰も気づかへんで?

これ以上暴れたら…
ケガするかもしれへんぞ』




男がじわりじわりと
マリアを脅す。





それなら…唯一


唯一、ここに向かっている


ここに辿り着く人物が・・・いる



気づいてもらえる可能性のある人物…













〃ゆぅちゃん・・・〃





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