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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第14章 薄汚いこと・・・


ゆっくり…ゆっくりマリアを抱いた。

最近の俺の
幸せを感じる時間。


マリアは我慢癖も大分なくなってきてさ
どっか向いてるのも目ぇ閉じんのも
あんましなくなってきたんだ。

…恥ずかしがりは、するけどな。



けどさ、この時
また違う変化を感じたんだよな。


だいぶ…〃最中に〃
目を合わせてくれたりするように
なったんだけどさ

恥ずかしそうにしながら
チラチラってな?


けどこの日

マリアは…俺の方がテレる、ってか
こっぱずかしくなるくらい

俺から目をそらさなかったんだ。



ずっと・・・ずっと




お陰で
感じてる顔とか
声をやっぱ我慢してたりする顔とか

ガッチリ見えて
メチャクチャ可愛いんだけどさ


一体どうしたんだよ?


〃目覚め〃ちまったのかお前?

(それならそれで歓迎だぜ?)


…なんて思いながら


一緒に眠りにつこうとする。






腕枕してマリアが寝るのを
見てたんだけど


・・・寝ないんだ、マリアが。





終わった後の、ボーッとしてるのと
ちと違う…

なんか意味深な表情・・・




『…珍しいこともあるもんだな?(笑)』



なんかたまらなくて
俺はマリアをからかって誤魔化した。



『・・・ぅん』




〃「うん」〃…かよっ(苦笑)





『俺とすんの好きか?(笑)』





ちとヤケクソする…。





『・・・ぅん』





・・・。




マジでどうしたマリア?







『ふーん…(汗)…どうして?』





ぶっちゃけ
タジタジしてんだけど…俺。







『ゆぅちゃんと、こうするの…幸せ』









『ふふっ・・・どうして?』







『…痛くないし・・・苦しくない。

気持ち悪くならないし・・・それと…』








『・・・。そんなに良かったか?(笑)』






俺多分、ちっとも目が笑ってない(苦笑)








『・・・うん。…ゆぅちゃんとしか

…ゆぅちゃんとじゃなきゃ

こうならない』




・・・。






『マリア…どうしたんだよ?』


『・・・ううん』







『やっぱ、なんか変だぞ…』


『…ううん』











だって・・・マリア


目に涙が滲んでるじゃねぇか・・・。



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