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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第19章 愛してるから・・・さようなら

愛してるから・・・そばにいない





その言葉は
偽りなどない、マリアの本心だろう




広い世の中
様々な人がいて
様々な愛情がある



〃大事だからそばにいる〃

〃そばにいるだけが愛情じゃない〃




お互いを想う気持ちは同じなのに
その選択肢が違っていたのは
なぜだろうな





マリアは俺を想って
その決断をしようとした


それだけはわかる



なのに



俺にはその決断が…
その選択肢がなかったのは
なんでだろうな?




俺が幼稚でマリアが大人なのか?


現実的と非現実的?


それともお互いの
置かれた立場の違いか?


答えっていう答えなんか
どこにもない気さえした








どちらが正しいとか

間違ってるだとか





そんなんで・・・計れるモンじゃ
ないと思ったから

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