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『マリア・・・俺が頼りないからか？』



マリアは・・・本気だ

それだけが悲しくも
ひしひし伝わってくる







『ちがう・・・元々ゆぅちゃんを
巻き込んだのは私

巻き込まないって…言ってたのに
結果として巻き込んでる

今さら何をって…確かに
ゆぅちゃんの言うとおりかもしれない

だけど…これ以上の最悪は
たえられないよ』






『・・・』







『ゆぅちゃんの人生を
メチャクチャにしても良いなんて
そんな覚悟は…私もてないよ

ううん…そんなもの
覚悟でもなんでもない

ゆぅちゃんの人生をめちゃくちゃに
そんなこと…なにがあっても
しちゃいけないの』








『メチャクチャに…なるって
決めつけんなよ・・・それに』







『起こってからじゃ遅い…っ
それじゃ遅いの・・・

そうでなくてもゆぅちゃんは
これまでに私の為に
何度も危険をおかした

私といなければ、そんな危険と
隣り合わせでいることない

首の皮一枚でもいい・・・スレスレ
ギリギリセーフなうちに

普通の・・・まっとうな
ゆぅちゃんの人生に…
正しい道に戻るの』







『・・・勝手なことばっか言うなよ』








『ほんとだよね・・・ごめん

ごめんなさい・・・

それでも・・・聞いてほしいの』







『・・・』







『散々振り回して…挙げ句に
最後まで勝手なことばっかり

許してなんて言わない・・・

今回だけ・・・最後だけ
ワガママと思って・・・きいて』










『・・・・・・無理』








『ゆぅちゃん・・・っ』






吸い込まれそうになる
マリアの薄茶色の瞳が

あまりに真っ直ぐで
あまりに俺に

その現実を…突き付けるようで











バサ・・・







『っ・・・ゆぅちゃん・・・っ』







俺は、そんな現実から

逃れようとするように


マリアの前を隠していたシャツを
剥ぎ取って


マリアのその唇を
無理矢理に塞いだ