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っマリア・・・！





『・・・。～～・・・』




俺は手を伸ばすんだけど
すぐ目の前にいるはずのマリアに

ふざけてんのかってくらい
ちっとも手が届かねぇんだ







マリア・・・！どうした？！

待ってろ…すぐ

すぐ行くからっ




俺は必死にもがくけど
手も足も…出ないんだ

まるで俺はそこに存在しないみたいに
実像が…ないかのようにさ



『・・・ﾊｧ…』



そして

鉄格子で囲まれたマリアが
諦めたように

少しため息をついて
表情を曇らせた



ｶﾞｼｬ・・・


マリアの小さな両手が
鉄格子を掴んだ


ｶﾞｼｬ・・・ｶﾞｼｬｶﾞｼｬ


マリアは鉄格子を揺らす


『・・・ﾌｩ』



マリアはうつむいて
肩をおとした





マリア・・・大丈夫だ！
すぐ行くから！
すぐに・・・出してやるから！


だから・・・そんな悲しい顔すんなよ


俺は動かない手足で
必死にもがく





グラ・・・っ






？！・・・



次の瞬間・・・



鉄格子を掴んだマリアが
大きく左右に揺れ

そして・・・持ち上がった



『ぁっ・・・』



驚いたマリアは
そのまま揺れてバランスを崩す





そして・・・夢らしい夢の中




俺が瞬きした後には


目の前にいた鉄格子を掴んでたマリアは


小さく…小さくなって


そのままの姿で
かごの中に入って
ゆらゆらと揺れていた




まるで・・・小鳥みたいに