かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第19章 愛してるから・・・さようなら
かごの中に入って
ゆらゆらと揺れて…はなれていくマリア
『・・・まっ・・・て』
真っ白な翼は
すっかり力をなくして
クタっと下をむいてしまっている
俺の姿が見えてるのかいないのか
鉄格子……かごの隙間から
片手を出して伸ばしているマリア
マリアが入っているのは
一見すると…オシャレで
可愛くてキレイな
いかにもファンタジーなんかで
描かれてそうな
女の好みそうな…アンティーク風の
ドーム型した
白い・・・鳥かご
まるで・・・マリアの住んでいた
あの家みたいな
見た目だけは・・・キレイな
だけど・・・そこに入ってるマリアは
もう抵抗せず
なんとも寂しそうに…悲しげに
ただ揺られていくその景色を
ぼんやりと見ていた
おいっ・・・!まてよっ!
テメェ誰だよっ!!
そいつを離せよっ!!
俺は声を張り上げて
その鳥かごを無造作に掴んでる
その手の主を睨み上げた
その主を確認することは出来なくて
乱暴にグラグラと揺らされる
鳥かごと共に
マリアが…遠く遠く
どんどん離れて
小さくなっていく
おいっ!…止まれよ!
『ゆぅちゃん・・・』
必死にもがく俺に
マリアの声が聞こえた
・・・っ!?
遠く離れていくマリアを
目を凝らすようにじっと見つめる
『ゆぅちゃん・・・シーー』
マリアは・・・鳥かごの中で
揺られながら
こちらに向けて
〃シーーー〃…と
人差し指でサインを送っていた
マリア!…何を
ふざけんなっ!おいっ!テメェ
止まりやがれ!!
マリアっ!マリアっ!!
大丈夫…!俺がいるから!
ぜってー守ってやるから!
今・・・すぐ、行くからっ
ちくしょう・・・!ちくしょうっ!
足が・・・動かねぇ
マリアっ!・・・待ってくれ
『ゆぅちゃん・・・』
ニコ・・・
揺られるマリアが…微笑んだ
『ばいばい・・・』
っマリア・・・っ
『バイバイ・・・ゆぅちゃん』
かごの中で揺られるマリアが
遠く・・・遠く
見えなくなった
ゆらゆらと揺れて…はなれていくマリア
『・・・まっ・・・て』
真っ白な翼は
すっかり力をなくして
クタっと下をむいてしまっている
俺の姿が見えてるのかいないのか
鉄格子……かごの隙間から
片手を出して伸ばしているマリア
マリアが入っているのは
一見すると…オシャレで
可愛くてキレイな
いかにもファンタジーなんかで
描かれてそうな
女の好みそうな…アンティーク風の
ドーム型した
白い・・・鳥かご
まるで・・・マリアの住んでいた
あの家みたいな
見た目だけは・・・キレイな
だけど・・・そこに入ってるマリアは
もう抵抗せず
なんとも寂しそうに…悲しげに
ただ揺られていくその景色を
ぼんやりと見ていた
おいっ・・・!まてよっ!
テメェ誰だよっ!!
そいつを離せよっ!!
俺は声を張り上げて
その鳥かごを無造作に掴んでる
その手の主を睨み上げた
その主を確認することは出来なくて
乱暴にグラグラと揺らされる
鳥かごと共に
マリアが…遠く遠く
どんどん離れて
小さくなっていく
おいっ!…止まれよ!
『ゆぅちゃん・・・』
必死にもがく俺に
マリアの声が聞こえた
・・・っ!?
遠く離れていくマリアを
目を凝らすようにじっと見つめる
『ゆぅちゃん・・・シーー』
マリアは・・・鳥かごの中で
揺られながら
こちらに向けて
〃シーーー〃…と
人差し指でサインを送っていた
マリア!…何を
ふざけんなっ!おいっ!テメェ
止まりやがれ!!
マリアっ!マリアっ!!
大丈夫…!俺がいるから!
ぜってー守ってやるから!
今・・・すぐ、行くからっ
ちくしょう・・・!ちくしょうっ!
足が・・・動かねぇ
マリアっ!・・・待ってくれ
『ゆぅちゃん・・・』
ニコ・・・
揺られるマリアが…微笑んだ
『ばいばい・・・』
っマリア・・・っ
『バイバイ・・・ゆぅちゃん』
かごの中で揺られるマリアが
遠く・・・遠く
見えなくなった