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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第21章 覚めない悪夢(ゆめ)・・・

『カズキ…っ、ちょっ…と…!?』




ドンっ…






『・・・っあ…!』



服も着たままのマリアを
カズキは浴室の床に突き飛ばした









キュ……キュキュキュ








バシャッ…バシャーーーーーーーー…ッ








『っっ…キャアアアァ・・・っ…!?』







カズキはシャワーを全開にして
冷たい水をバシャバシャと
マリアに浴びせた



痛いほどの水圧が
マリアの顔や体を
直撃する




『っ…うっ・・・や……め、て…っ』



『何かと…〃アツかった〃ろう?

気持ちいいか?…ホラ…まりあ

顔を上げろ…洗ってやるよ、フフっ』




『~~~~っ!』








家政婦の掃除の行き届いた
綺麗な浴室には
少し湯気が立ち込めている






キュ…




カズキがシャワーを止めて
バスタブの蓋をあけた


家政婦の用意した風呂の湯気が
一気に浴室に充満した






『窒息しそうな家…か・・・まりあ?』





『っ……ハァ……ハァ』






『息も……出来ないような家…ってのは』




『カズキっ・・・!?』





『どんな家の事だっ・・・!!?』





『っ・・・!?…ぃ…いやっ…!!』




カズキはタイル張りの床に
座り込むマリアの

濡れた髪の毛を掴んで
引きずると

マリアの頭を
バスタブに押し込んだ






ドボ・・・っ!





『~~~~・・・!!!』






『…窒息する空間って?

こんな感じか?・・・なぁ?』





ザバっ・・・







『っゲホッ……ゴホっ…ゴホっ…』





鼻や口から水を飲んで
むせかえるマリアの目が
真っ赤に血走る





ドボン・・・っ





『~~~~っ!!!』





『・・・』





ザバ・・・っ






『ゲホゲホゲホっ・・・ゴホっ』







ドサッ・・・





『よく洗ってから出てこい・・・』





カズキはマリアをその場に放り出し

なに食わぬ顔でシャワーを浴び

浴室を出ていった



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