かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第22章 盗人の意見・・・
『…あんたが見栄張ろうが
他人を見下そうがあんたの勝手だろうよ
自分のステータスや力…
見せつけるために自分を着飾ろうが
デカイ家に住もうが、いい車乗ろうが
そりゃぁ、あんたの勝手だろうな』
『フフ…何が言いたい』
『だけど・・・〃家族〃は別だ』
『・・・』
『家や…車、宝石だのブランドもん…
物ならいくらでもいいんじゃねぇの
でも…家族は
奥さんや…いつか授かる子ども
それだけは…あんたの飾りじゃない』
『・・・』
『マリア・・・彼女は
ロボットでも、人形でもない
生きて…意思を持った
一人の人間であり…一人の女だ
笑ったり、泣いたり
たまには可愛いワガママのひとつでも言って
時にはあんたを少し困らせたり
女として…満たされて
幸せになる権利のある…
それが…あんたの、奥さんだ』
『フフ…たかが1年や2年アイツと遊んだ
それも〃人の物〃を盗って
下衆な盗人が、知った風に
随分と語るなぁ?』
『その、見下しても見下しても
あなたが見下しきれないような
軽蔑されるべき盗人の俺でも
あなたが10年もかけて
ちっともわからなかった
知ろうともしなかった彼女を
〃本当の彼女〃を
知っています』
『・・・』
『特別な欲なんかない
ささやかなことを望み
隠れた多才さを持ちながら
傲り高ぶることもしない
謙虚さの塊みたいな
繊細で、弱々しくて
子どもみたいに素直で
心が優しくて
脆いかと思えば
時に…芯が強くて
そんな・・・
そんな本当の
本当の彼女の美しさ
それを知らない
その尊さや
その価値もわからない
そんなあなたには
本当に同情します』
『・・・!!』
ヤベ…ぶん殴られる?
ジュッ…
ヤツが俺の家のドアで
タバコをねじり消した
『あなたの彼女にしてきたことは
常識でも…こんな俺なんかにでも
考えられない事です
本来…あなたが体を張って
守るべき、大切な家族に
あんたは・・・』
『そもそも人道に背いてるようなヤツが
常識なんぞ語ってくれるな…ヘドが出る』
何も期待していない
そしてヤツはその通り
薄ら笑いを浮かべるだけだった
他人を見下そうがあんたの勝手だろうよ
自分のステータスや力…
見せつけるために自分を着飾ろうが
デカイ家に住もうが、いい車乗ろうが
そりゃぁ、あんたの勝手だろうな』
『フフ…何が言いたい』
『だけど・・・〃家族〃は別だ』
『・・・』
『家や…車、宝石だのブランドもん…
物ならいくらでもいいんじゃねぇの
でも…家族は
奥さんや…いつか授かる子ども
それだけは…あんたの飾りじゃない』
『・・・』
『マリア・・・彼女は
ロボットでも、人形でもない
生きて…意思を持った
一人の人間であり…一人の女だ
笑ったり、泣いたり
たまには可愛いワガママのひとつでも言って
時にはあんたを少し困らせたり
女として…満たされて
幸せになる権利のある…
それが…あんたの、奥さんだ』
『フフ…たかが1年や2年アイツと遊んだ
それも〃人の物〃を盗って
下衆な盗人が、知った風に
随分と語るなぁ?』
『その、見下しても見下しても
あなたが見下しきれないような
軽蔑されるべき盗人の俺でも
あなたが10年もかけて
ちっともわからなかった
知ろうともしなかった彼女を
〃本当の彼女〃を
知っています』
『・・・』
『特別な欲なんかない
ささやかなことを望み
隠れた多才さを持ちながら
傲り高ぶることもしない
謙虚さの塊みたいな
繊細で、弱々しくて
子どもみたいに素直で
心が優しくて
脆いかと思えば
時に…芯が強くて
そんな・・・
そんな本当の
本当の彼女の美しさ
それを知らない
その尊さや
その価値もわからない
そんなあなたには
本当に同情します』
『・・・!!』
ヤベ…ぶん殴られる?
ジュッ…
ヤツが俺の家のドアで
タバコをねじり消した
『あなたの彼女にしてきたことは
常識でも…こんな俺なんかにでも
考えられない事です
本来…あなたが体を張って
守るべき、大切な家族に
あんたは・・・』
『そもそも人道に背いてるようなヤツが
常識なんぞ語ってくれるな…ヘドが出る』
何も期待していない
そしてヤツはその通り
薄ら笑いを浮かべるだけだった