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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第25章 二人の部屋・・・

『マリア・・・足元、気をつけて』


『ん・・・っよ、いしょ』





レンタカーか…迷った末に

マリアを乗せたのは

大型バイク







『しっかりつかまってろよ?』

『うんっ』






広い道が多い田舎町…
なんか、いいかなって思ってさ






二人乗りして
がら空きの道をスイスイ走ったんだ








『マリア~~?!寒くねぇかぁ~~?!』



『え~~??なぁにぃ~~っ!?』











ボボボボボボボボ~~・・・












じゃねぇーよっ!!!







マジうっせぇ~~!!!(苦笑)





・・・ある程度わかっちゃいたけどな?





走ってると中々の爆音で
お互いの声が聞こえない




だけどその分

後ろに乗っけたマリアの

俺の腰にしがみつく小さな手の感覚が

これでもかってくらい伝わってきた








『なんかぁ~~!すっごく気持ちいいねぇ!!』




後ろからマリアがデカイ声で
俺に一生懸命叫んでる





バイクを飛ばして
誰もいない…障害物も何もない道を
ひたすら駆け抜ける


たしかに…気持ちいいな





テーマパークに行ったり

ショッピングモール行ったり

またまた…あの海に行ったり



呆れるくらい

寄り添って過ごす




今まで出来なかったから?
そりゃあるだろうけどな


2日過ぎても3日過ぎても
覚めやまぬ興奮のように


俺たちは…良い意味で
その〃幸せ〃に
慣れることがなかった






『ん~~!気持ち良かったぁ♪』


バイクを降りたマリアが
砂浜で思い切り背伸びをした





『ねぇねぇ、ゆぅちゃんて
結構ヤンチャしてた?(笑)』



『は?』




『おっきいバイクとか乗れるし(笑)』




『うっわ!でたぁ~~!
バイク…イコール元ヤン扱い?!』





『え~?へへ…♪ちがうのぉ?』






『たまたま自動二輪取ってただけだ;
別に珍しかねぇと思うぜ?』






『ふふっ♪じゃぁ私も取ろうかな免許』







『・・・。ぜんっぜんイメージわかねぇ
やめとけ、危なっかしい(笑)』







『でたぁ~~!!!(笑)
イメージとか言って~決めつけるの~(笑)』





『あ・・・』




『なんてね♪』

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