テキストサイズ

かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第4章 幸せじゃ・・・ないのかよ?

結婚・・・


出逢った男女が

お互いを好きになって



花嫁姿で

結婚式とか挙げてさ・・・

教会で

永遠の愛を誓って



夫婦になるんだろ?





だけど

その行く末に

こうやって嘆いてる女が(或いは男が)
わんさかいるのか?



悲しんだり

悲しませたり



憎み合ったり・・・



何がどうして
そうなっちまうんだろうな。



なんて…

身も蓋もないというか

途方もないことを感じていた。


あの子にも…

あのマリアにも


昨日の結婚式みたいにさ

花嫁姿で、みんなの祝福を受けて

おめでとうって言われて

幸せになるんだ、って笑っている


そんな日が…きっとあったんだよな?



それが…少なくとも今は違うんだろうな。



あの子を
真っ暗で凍りつくような
真冬の寒空の下に

たった一人、薄着に裸足で
外に放りだしたのは

〃幸せにします〃なんて
永遠の愛を誓ったであろう
彼女の夫・・・だったのだから。



何言ってんだろうな?俺・・・



んなコト考えたって仕方ないのに。



まぁ・・・俺には

関係のないことだ。



もう忘れよう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ