
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?
見ず知らずの男が追いかけて来て
マリアの名前を確かめる
ギュ・・・
俺はマリアを後ろに隠すように引っ込めて
咄嗟に手を強く握った
刃物振り回してるとか…
そんな輩じゃねぇけど
こんな時間に
こんな場所で女を
突然呼び止めてくるなんて
普通はしないことだ
しかも・・・そのマリア個人と
知っていて、などと
「橘まりあ さん、ですよね?」
『~~っ…人違いです…っ』
マリアは俺の後ろに隠れて
震えている
ギュ・・・
汗ばむお互いの手を
はなれないように何度も何度も
力を入れ直していた
『人に…聞く前に
あんた・・・誰なんだよ?
なんだよ…いきなり…っ!?』
俺は動揺を隠して反論した
だって…おかしいじゃねぇか?
ちなみに俺…気づいてた
この男…さっきから
駅のロータリー…この辺を
チンタラ歩いてはスマホいじって
プラプラ歩いてた男だ・・・多分
なんで・・・と言うか、何者?
俺の反論…俺の問いに
ようやくソイツは
無愛想…無表情に、淡々と
名乗りを挙げた
『調査会社のサトウと申します』
〃調査会社・・・?!〃
俺も…後ろのマリアも
体のどこかがピクリと震えた
それだけはわかった
いかにも偽名みてぇな
当たり障りのない名前(失礼だがな)を名乗り
淡々と…飄々としているソイツは
汚い言葉使いこそしないものの
黙って聞いてりゃ…
やはりとんでもないことを
言い出した
「この度〃依頼〃を受けまして…
橘まりあ さんをお捜ししておりました
我々と…ご同行願います」
『・・・っ』
『・・・。・・・』
突然の事態に
俺とマリアは半ば硬直していた
それを良いことに
ソイツは、すばしっこく
マリアのいる俺の背後に
回り込もうとしていた・・・
『…っ、・・・やっ』
マリアの縮み上がる
小さな声がして
俺の手が強く握られる
パシッ…
「…っ」
『止まれ・・・近づくな』
俺はソイツの伸ばした手を
払いのけた
『こいつに・・・触んな』
マリアの名前を確かめる
ギュ・・・
俺はマリアを後ろに隠すように引っ込めて
咄嗟に手を強く握った
刃物振り回してるとか…
そんな輩じゃねぇけど
こんな時間に
こんな場所で女を
突然呼び止めてくるなんて
普通はしないことだ
しかも・・・そのマリア個人と
知っていて、などと
「橘まりあ さん、ですよね?」
『~~っ…人違いです…っ』
マリアは俺の後ろに隠れて
震えている
ギュ・・・
汗ばむお互いの手を
はなれないように何度も何度も
力を入れ直していた
『人に…聞く前に
あんた・・・誰なんだよ?
なんだよ…いきなり…っ!?』
俺は動揺を隠して反論した
だって…おかしいじゃねぇか?
ちなみに俺…気づいてた
この男…さっきから
駅のロータリー…この辺を
チンタラ歩いてはスマホいじって
プラプラ歩いてた男だ・・・多分
なんで・・・と言うか、何者?
俺の反論…俺の問いに
ようやくソイツは
無愛想…無表情に、淡々と
名乗りを挙げた
『調査会社のサトウと申します』
〃調査会社・・・?!〃
俺も…後ろのマリアも
体のどこかがピクリと震えた
それだけはわかった
いかにも偽名みてぇな
当たり障りのない名前(失礼だがな)を名乗り
淡々と…飄々としているソイツは
汚い言葉使いこそしないものの
黙って聞いてりゃ…
やはりとんでもないことを
言い出した
「この度〃依頼〃を受けまして…
橘まりあ さんをお捜ししておりました
我々と…ご同行願います」
『・・・っ』
『・・・。・・・』
突然の事態に
俺とマリアは半ば硬直していた
それを良いことに
ソイツは、すばしっこく
マリアのいる俺の背後に
回り込もうとしていた・・・
『…っ、・・・やっ』
マリアの縮み上がる
小さな声がして
俺の手が強く握られる
パシッ…
「…っ」
『止まれ・・・近づくな』
俺はソイツの伸ばした手を
払いのけた
『こいつに・・・触んな』
