かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第4章 幸せじゃ・・・ないのかよ?
『辛く……ないの?
いや・・・辛いじゃん、フツー?
少なくともさ。
そゆ時さ……君どうしてるワケ?』
『どうって?・・・』
『ツライ時…泣きたい時は
泣いてる時は…どうしてるワケ?』
マリアは黙りこくった・・・
しばらく・・・本気で
考え込んでいた。
『・・・泣いてる…んじゃないの?』
じゃないの?・・・って・・・よ
お前の事じゃねぇか。
『・・・覚えてない』
『・・・』
『一々・・・覚えてない』
・・・泣いてたろうが。
お前・・・泣いてただろうが。
あの時も、ずっと・・・。
自覚もないくらい
麻痺するくらい
何度も・・・泣いてきたんじゃないのかよ。
何度も・・・何度も
たった一人で、悩んで
たった一人で・・・
泣いてたんだろうが・・・。
『親と・・・仲良いんだろ?
親は、そういう事、知ってんの?』
『アハ…知るわけないじゃん』
『一度くらい…相談しよう、とかさ』
『大したことじゃない。
外で働く苦労もない。人間関係もない。
同じ女性に…楽で、羨ましいって
言われるようなものだもん。
ツライなんて言うほどの
親や、人に泣きつくような
しんどいことじゃ……ない』
いや・・・辛いじゃん、フツー?
少なくともさ。
そゆ時さ……君どうしてるワケ?』
『どうって?・・・』
『ツライ時…泣きたい時は
泣いてる時は…どうしてるワケ?』
マリアは黙りこくった・・・
しばらく・・・本気で
考え込んでいた。
『・・・泣いてる…んじゃないの?』
じゃないの?・・・って・・・よ
お前の事じゃねぇか。
『・・・覚えてない』
『・・・』
『一々・・・覚えてない』
・・・泣いてたろうが。
お前・・・泣いてただろうが。
あの時も、ずっと・・・。
自覚もないくらい
麻痺するくらい
何度も・・・泣いてきたんじゃないのかよ。
何度も・・・何度も
たった一人で、悩んで
たった一人で・・・
泣いてたんだろうが・・・。
『親と・・・仲良いんだろ?
親は、そういう事、知ってんの?』
『アハ…知るわけないじゃん』
『一度くらい…相談しよう、とかさ』
『大したことじゃない。
外で働く苦労もない。人間関係もない。
同じ女性に…楽で、羨ましいって
言われるようなものだもん。
ツライなんて言うほどの
親や、人に泣きつくような
しんどいことじゃ……ない』