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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第4章 幸せじゃ・・・ないのかよ?

重苦しくなりそうな話に
更に輪をかけて…

夢中で話していた。
ムキになって……つうか

なんかコイツを……
マリアを喋らせたかった。


なんで・・・?

んなモン
俺にもわかんねぇよ。





『ねぇ…なんで
なんのために…結婚したの?』




思い返せば
親しくもない、仮にも女性に
随分とぶしつけな事を聞いたモンだな俺。



『ふふっ…なにそれ。
ん~…それこそ…人それぞれじゃない?
男も、女も……様々?』



その旦那と・・・
って意味だったんだがな。



『よく聞く…タマノコシ?とか
生活安泰させたくて、なんて子もいれば

男の人で、やっぱり男として
一人前に~…とか

老後が不安で身を固める~とか?
そんな、利害関係の人もいれば

ただ単純に、その人の事が
好きだから…とかまぁ
大抵の人は…ここから入るんじゃないの?

あとは
子どもが…欲しいから、とか・・・?』



変わらず他人事みたいな言い方で
語るマリア…

お前は・・・どうなんだよ、実際。



『家族が・・・ほしいから?とか?』



めぼしい答えじゃない…
それもあるけど

なんか…なんとなく何かを感じて

俺は、自分から聞いといて
そこに特につっこまなかった。

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