テキストサイズ

ヴェルジェ~夢を追う少女~

第6章 Sky Butterfly

《アンコールアンコール》


 客のアンコールでSky Butterflyは少しして戻ってくる。ボーカルの由良は猫耳、ゴスロリに早変わりしていた。


「アンコール曲、新曲で、蝶々貴方愛想(チョウチョアナタアイソウ)!!作詞 星川由良 作曲 一之瀬優也」


 変わった曲名だと思う。


『~~♪♪夜空に消えゆく世界に一つだけの蝶々綺麗な月ヒラヒラと舞う蝶々ねぇ貴方は何処へゆくの~♪』


 透き通る高らかな声。儚げなギターとキーボードの奏でるメロディ。 それについて合わせていくドラムとベース。まるで五羽の蝶。


『~♪ねぇ お願い私の気持ちを貴方に伝えたいからねぇ 蝶々私の思い一つを届けて来て下さいAa……ただ一言でいいからUu……“愛してる”Aa……~♪♪』


「「またねーっ」」


 Sky Butterflyがまた去って行く。


《アンコールアンコール》


 アンコールが当分鳴り止むことはなかった。

「ヒナ、良かったね」

「Sky Butterflyのライブまた見たいね」

「そだね」


 Sky Butterflyか……Dream Kissに加えてチェックしておかなければ。明日、綺月に教えてあげようかな。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ