同窓会 SN
第96章 決意8 翔
場所を聞きながら 寝室のクローゼットからジャケットを出し、袖を通す。
「言っとくけどちょっと顔出すだけですぐ帰るからな、俺も用事あんだから・・・あ、それから玄関の鍵、近々取り替えるつもりだからそっちに置いてある合鍵、使えなくなるんだ。だから・・・」
背後で、カタンという音がした。
振り返った俺の目に映ったのは 強ばった表情の和也・・・
「和也?」
思わず口にしてしまって 妹に聞き返される
「え?何?」
「あ、何でもない・・・けど、悪い。やっぱ行けなくなった・・・じゃあな」
「え?ちょっと!・・・ねぇ、お兄ちゃ・・・」
ぶちっ
妹が話してる途中で 一方的に通話を終えた。
けど、これって・・・
何だか 浮気を見つかってキョドってる旦那みたいじゃないか?