同窓会 SN
第96章 決意8 翔
俺は 手に持ったままのスマホを操作して 着信履歴を見せた。
「ほら、ついさっきの着信。一番上“舞”ってあるだろ?これにかけると・・・」
RRRRR・・・
暫く呼び出し音がして、通話が繋がる。
「もしもし?お兄ちゃん?さっきのなぁに?どういうこと?」
「舞、合鍵のことお袋達にも言っといてくれよ、それだけ。じゃあな」
「え?ちょっ・・・」
和也にも会話が聞こえるように
スピーカー設定にして持っていた携帯を、
またも返事を待たずにブツっと切る。
「聞こえた?」
「・・・ごめん・・・」
「いいけどね、お前がヤキモチ妬いてくれるんなら 相手が妹でもなんでも」
「・・・ごめん・・・」
「いいって。・・・それよりホントどうした?何かあった?」
赤い顔で俯く和也を そっと腕の中に抱き込んだ。