同窓会 SN
第105章 家族2 翔
2-1
ヤバい
コイツは自分の事にはかなり無頓着だけど
俺のこととなると どこまでも先回りして心配するし
俺のトラブル回避の為なら 平気で自分を犠牲にしようとしたりするヤツだった
そのテのことを過去に学習済みの俺は
沈み込みそうな和也の気持ちをグイッと引き上げるために
その身体をそっと腕の中に抱き込む
「和也」
努めて穏やかに声を掛ける
「ちょっと勘違いしてるみたいだから言っとくけど・・・退任が決まってから、と思ったのは 単にその方が親父の時間的にも気持ち的にも余裕が出来るだろうと思ったからだよ、それだけ」
「・・・・・・」