同窓会 SN
第12章 ボジョレーヌーヴォー3 和也
3-2
月曜日の会社。
翔と顔を合わせ難い
そんな風に思いながらも 企画書を出すために社長室を訪ねたが、翔の姿はなかった。
そういえば、週明けはニューヨークに出張だとか聞いたな、と思い出した。
俺達、そんなことも話さないままに 一夜をすごしたんだな
「ニューヨーク、か・・・」
もちろんあおいさんも同行だ、
こういう時こそ 彼女の英語力が必要なんだからな
翔も 日常会話には不自由しないけど、仕事の話となれば専門用語や専門知識が必須だから 今こそあおいさんのビジネス英会話が生かされるワケだ。
そうか、本当に 彼女は翔の役に立ってるんだな。
本当に 彼女は翔にとって必要な存在なんだな。
俺なんかとは比べ物にならない、何もかも翔に相応しい彼女
・・・なんだか落ち込んできたぞ。
こんなときは悪いことが重なりやすい。
俺は仕事で失敗しないように いつも以上に気を引き締めて一日を乗りきり、終業のチャイムが鳴ったときには なんだか身も心もぐったりと疲れてしまっていた。
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