同窓会 SN
第12章 ボジョレーヌーヴォー3 和也
・・・どうしてだろう。たとえ翔が心変わりしても、俺の気持ちが変わらないことは事実だから言ってもよかったのに。
捨てられた時に 少しでも傷付いて無いフリをするために「お前に夢中だ」ということを言いたくなかったのか。
それとも、その時に 翔が俺に疚しさや後ろめたさを持たなくて済むように ドライなフリをしたのか。
どっちでもいい。
きっとどっちも少しずつ本当だから・・・。
結局その日はそのまま 会話も少なく眠りにつき、次の日も午前中に翔の家を出てしまった。
・・・こんなことは初めてだ。
俺たち、これからどうなるんだろう?
男女の恋人同士と違って、こういうケンカとも言えないほどのすれ違いが 後々大きな亀裂となってしまうんじゃないだろうか・・・?
いつになく そんなネガティブなことを思いながら、
それでも俺はどうすることも出来ずに その週末をぼんやりと過ごしてしまった。