
同窓会 SN
第12章 ボジョレーヌーヴォー3 和也
仕事にプラベを持ち込むなんてプロじゃ無い
明日からはもっと集中して頑張ろう、と反省した俺は
それから3日間、何も考えないで済むように 仕事に没頭した
急ぎでも無い仕事にまで手を出して、溜めてた報告書も、経費の請求も済ませて、いつもならアシの女の子に任せるような事まで 全部自分でしたけど、3日目の18時にはもう何もすることがなくなって会社を後にする他なかった。
家に1人でいても暇だけど、こんな時に外で飲んだら悪酔いしそうだもんな
まっすぐ帰ってゲームでもするのが一番いいんだ。
とぼとぼと重い足取りでマンションのすぐ近くまで来ると 携帯が鳴った。
ディスプレイには・・・翔の名前だ!
込み上げて来る喜びを抑えて 言葉少なに出る。
「・・・はい・・・」
「もしもし?俺。今 近くまで来てるんだけど、まだ外?今日行ってもいい?」
「え・・・、うん、俺ももう着くとこだから・・・。・・・待ってる」
角を曲がって走り出すと、向こうからタクシーが来て、ちょうどマンションの前で停まったところだ。翔がばかでかいスーツケースと紙袋、小ぶりのボストンバッグなんかを下ろしてる。
「翔!」
俺は翔を手伝うために走りだした。
