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同窓会 SN

第115章 熱愛1 翔



俺は言葉をとぎらせながら 訝る両親に今までの事を説明した


「だから・・・今は和也が帰って来てくれるのを待ってる状態なんだけど・・・」

その通帳を送って来た、という事は・・・


「手紙、見せて・・・」

嫌な予感に包まれながらも そこにある文字を目で追う


『翔にはいつか戻ると言いましたが、やはり 皆に祝福される結婚をし、櫻井家の跡取りとなる子供を産んでくれる女性の方が 翔に相応しいと思います』 
『お父さんお母さんの前で 翔の事を幸せにすると大見得切ったくせに、申し訳ありませんが、翔の幸せな人生の事を思うと・・・』
『暫くすれば 翔も僕の事は忘れて・・・』


潤む瞳のせいで、だんだんぼやけて読めなくなる手紙
「結婚」とか「祝福」とかの文字が 残像のようにちらつく



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