同窓会 SN
第136章 来来来世4 翔
あの頃の俺に
そして和也に
今の俺達の状況を教えてやっても 絶対信じないだろうな
自分の片恋の行く末に 明るい未来があるなんて 思ってもみなかった
だからこそ 毎日切ない程に コイツの事を見つめ
幸せと哀しみを 同時に噛みしめていたんだ
「今」だけが全世界
「今」を生きることで精いっぱいだった
あの頃、もっと上手くやれてたらなぁ、って思う事もあるし
卒業してからの生き方も、ベストではなかっただろう
でも、やっぱりあの時の俺には そうするしかなかったし、
遠回りはしたけど、結果 それで良かったのかも知れない
負け惜しみなんかじゃなくて、今なら 素直にそう言えるんだ