同窓会 SN
第23章 新しい季節3 和也
TVの映画が終わる寸前に翔が出てきて
「あ、これ今日だったのか。ちゃんと録画できてるといいけど」
なんて言う。
2人で残りのシーンを見ながらも 自然と話題は今日の福島の話になった。
「どんな感じだった?」
「今日行ったいわき市はね、まだ大丈夫な方。原発からそんなに離れて無いのに爆発のときの風向きで線量意外と低いんだって。子供たちも外で遊んでた。」
「そっか、よかったな。でもまだ不自由な生活してる人、たくさんいるんだよなぁ・・・。自分の周りが影響なかったからって、忘れちゃいけないな。」
「うん、俺も今の生活が幸せってこと噛み締めたよ」
珍しくちょっとしんみりと話すうちに お土産でもらった地酒はいつのまにか空っぽになっていた。