同窓会 SN
第27章 新しい季節7 和也
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正直言って、その後どうやって会社を出たのか はっきり覚えてない
気がついたら 翔が車に一緒に乗せてくれ、運転手によって翔のマンションまで連れてきてもらっていた。
翔は 温かい風呂で俺を優しく洗ってくれた後、濡れた髪にドライヤーまでかけてくれる。
大きな手が 髪を散らしながら乾かしてくれるのが なんだかとても気持ちよく、子供のように甘えたくなる。
8割がた乾かしたところで 俺の髪を指で梳いてくれる翔の腰に両手を廻し、ぎゅっと抱きついた。
「翔・・・愛してる・・・」
「俺もだよ、和也」
でもここで俺の腹の虫がギュルル~っと音を立てた。
そうだ、昼飯以来 お茶しか飲んでなかったんだ。
「ははは・・・俺も腹減った」
翔も 眉毛を下げて笑顔を見せた。