
同窓会 SN
第34章 独占欲7 和也
本郷君は答えない
けど ダメだとも言わないので、止められる前に、サッと電話をかけ始めた。
何回か呼び出し音が続いたあとに、接続が切り替わる音がする。
留守録の案内が流れる、と思った瞬間、そこからは聞きなれた声が聞こえてきた。
『和也。黙って聞いて。そして留守録に録音するふりをして欲しい。なるべく長くな』
驚いて目を見開いてしまったけど 何とか声は出さずに済んだ。
それにしてもどういうことだろう?
でも とにかくここは翔の言うとおりにしよう
「もしもし,翔?俺だけど...。あの、ちょっと用事ができて今、外にいるんだ。で、ちょっと長引きそうなんで帰るのはもう少し後になりそう...。」
『いいぞ、そのままゆっくり歩いて 少しでいい、奴から自然に離れろ』
「あ、それでさ、さっきの話だけど...」
