
同窓会 SN
第34章 独占欲7 和也
「でも、あそこにいるってよくわかったな。それになんだかもう状況がわかってるような感じだったけど」
「うん、全部把握してたよ」
「え?どうやって?」
「ほら、このお守り」
そう言って 翔はこの前俺にくれた携帯ストラップを指差した。
Kの文字を象ったものと1cm四方くらいの小さな金属板のようなものが入ったメッシュのカバーがぶら下がっている。
「こっちのはね、小型の盗聴器。会話が始まると自動的に録音されるようになっていて、俺の持ってる受信機で聞ける。もちろん超高性能のGPS機能も付いてる。」
「え?じゃあ、さっきの会話 全部聞いててチャンスを伺っていたってこと?
それでか...あ、それはいいんだけど、じゃあ、お前 最近の俺の会話、全部聞いてたの??」
仕事の時はともかく、家で一人の時とか
俺、恥ずかしい独り言なんか言ったりしてないよな?
