同窓会 SN
第4章 10年ぶりのアイツ3 翔
「何?」
「いや、ため息ついてるから・・・俺、なんか悪いこと言った?」
「・・・いいんだ、なんでもないよ」
ため息をつきたくなる気持ちも分からないのか・・・
これが一番の問題なんだけど
やっぱりコイツは 俺自身にも 興味が無さそうだな
それでも 俺はもう二度とコイツを手放したくない。
和也のいない生活なんて もはや考えられない。
今の俺は、本気で望めば大抵のものは手に入れられる筈なのに、
一番欲しいと思ってるものは
こんなに近くにあって、
この手で触れることが出来て、
そしてこの腕の中に抱くことだって出来るのに
それでも、「俺のもの」なのかどうか、よくわからないんだ・・・。