同窓会 SN
第51章 大阪3 和也
ホントか?俺、
・・・少なくとも すぐにジョークの一つでも言って この場の雰囲気を変えることは出来そうにない。
それくらいには動揺してるってことだ。
「どうする?もう聞きたくない?」
「翔が・・・言ったほうが楽なら。だって、その為に俺を連れてきたんじゃないの?」
「お前に話すかどうかは さっきまでずっと迷ってたんだけど。そうだな、こうなったら全部聞いてもらってから 判断してもらったほうがいいかもな」
判断、ってなんだよ。
全部聞き終わった後だって、俺の翔に対する気持ちは 何も変わったりしないよ。
俺は 近くの自販機でコーヒーを二つ買って 一つを翔に手渡した
それから深くベンチに座りなおす。
じっくり長期戦でもイケるぜ、という意思を見せるために。
「サンキュー」
一口飲んで静かに笑い、翔はまた長い話を再開した。