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同窓会 SN

第55章 痕跡1 和也



いつの間にか集中しすぎていたらしく、
足音が近づいてくるのに気づくのが遅れた。

ハッ、と気づいて顔を上げた時には 
少し離れたところに 女の人が立っていた。

和装の喪服で 化粧もごく薄いその女性は 
俺に向かって

「あの・・・もしかして・・・櫻井さんですか?」



え?
櫻井、って。
翔のことか?

じゃあ、この人は・・・


「申し遅れました。桑名の家内でございます」


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